水草水槽にディスカスを!

 ここでは、我が家の水草水槽にスノーホワイトというディスカスを導入するまでの経緯を綴っています。

魚あっての水草水槽。そのメインフィッシュとしてディスカスをチョイス!
果たして夢の "ディスカス in 水草水槽" は実現するのでしょうか。。。

  きっかけ
  まずは下調べ
  飼育方針を決めよう
  環境を作ろう
  次ページへ
  INDEXへ


 
きっかけ

 先日熱帯魚屋に行った時、ディスカスコーナーに並んでる水槽の中の1つに、今まで見たことのないキレイなディスカスが泳いでました。
"スノーホワイト" と紹介されていたこのディスカス、名前の通り体は真っ白。そして背びれと尻びれに、メタリックっぽく淡いブルーがのっています。なんてキレイなんでしょう!

 実は、前々からディスカスは飼ってみたかったのですが、うちの相方さんがディスカス苦手なのを知っていたので、今まで手を出した事はなかったんです。
 しかぁしっ! それでも我が水槽に迎えたい!と思わせるだけの美しさです。ここはなんとかして説得するべく、相方さんを呼びつけてこのディスカスを見てもらいました。

 すると、予想に反してなんと「このディスカスならOK!」。ディスカスコーナーに近寄るのも嫌がる彼女が、このディスカスだけは我が水槽に入れても良いと言うのですよ!奇跡ってあるもんだなぁ。。
 ちなみに、なんでスノーホワイトならOKなのか理由を聞いてみたところ、どうも彼女がディスカスを嫌う大きな理由は、体の模様(スポットだろうがラインだろうがNG)と白目(?)が赤いところなのだそうです。どちらも「それがディスカスだっ!」ってなポイントですよね。。。

 さて、改めてスノーホワイトを見てみると、体はどこもかしこも真っ白。もちろん、スポットもラインも一切ありません。そして、白目もちゃんと白い! なるほど。これは彼女のNGポイントを見事にクリアしています。

 よーし!これでディスカスを飼えるぞっ。憧れの "ディスカス in 水草水槽" だっ!

 さぁ、スノーホワイトGETに向けて、いざ値段を確認すると、、、1匹9,800円也。。。 うぉ〜、たかいっ!
そもそもディスカスは高いんですけどね。今まで1匹数百円の魚しか買った事がないfakerとしては、並みの決心では購入に踏み切れません。しかも追い討ちをかけるように、fakerにはディスカスの飼育経験が無いィィっ!

 うーん。このままではかなりハイリスクな買い物になりそうな予感がしたので、この時点での購入は断念しました。
ただ、丁度今、ADA砂問題でリセットを予定していることだし、次回のリセットはディスカス飼育を念頭においたレイアウトにする事にしました。

 というわけで、"水草水槽にディスカスを!" の幕開けです!

スノーホワイト   2003.09.02
 スノーホワイトとは、こんなカンジのディスカスです。
 写真は、この前ADAから頂いた "bede ATLAS" より拝借。本物を買ったら差し替えます。


 

まずは下調べ

 水草水槽にディスカスを入れるにあたって、まずはディスカスってどんな魚なのか、を調べてみました。

【ディスカスとは?】
 "円盤" を 意味する "ディスク" が語源で、その模様の美しさや優美な泳ぎ、飼育の難しさから、"泳ぐ宝石" や、"熱帯魚の王様" と言われています。
アマゾン河全域の、水の流れが殆どないようなところ、昼間でもあまり明るくならないようなところに生息しているようです。

 主にワイルド(現地で採取したもの)と改良品種(ブリーダーが交配等で作出したもの)が流通しており、ワイルドには、グリーン、ヘッケル、ブラウン、ブルーのの4種類があります。
改良品種はとてもたくさんあり、ホワイトスノーもその1種で、アルビノ固体のようです。

 PHは弱酸性が好みのようですが、GHについては「低いほうが良い」、「それほど気にしなくても良い」 と 色々ありました。また、複数飼いについては、縄張り争いを防ぐのが大きな目的のようです。

 なるほど。水の流れが緩やかで、やや暗い環境に住んでいるのですね。なんとなくグラミーと似てますね。
 さて、次は一般的な飼育方法を調べてみたところ、どうも "高温飼育で成長を促進し、ディスカスバーグという高蛋白で栄養価の高い餌を与え、頻繁な水換えを行う" というのが王道のようですね。

 ディスカスは、幼児期の水質と摂取した餌の質によって、成長後の体格、模様や発色に違いが現れるようで、美しい成魚に育てるには、栄養価の高い餌を頻繁に与える必要があるようです。大量に餌を与えるため食べ残しや糞で水が汚れやすく、それらの掃除のし易さを考えると、ベアタンクでの飼育が向いている、ということになります。また、レイアウト水槽では体の色を暗化させ(保護色)てしまうため、これを防ぐ為にもやはりベアタンクが良いようです。
 ただ、ベアタンクではPH降下の緩衝材となる物が殆どないため、結構なスピードでPHが下がっていくことと、ディスカスは亜硝酸に弱いため、糞や食べ残しの放置は厳禁であること等の理由により、かなり頻繁な水換え作業が発生します。さらに、PHショックを与えないためにも、水換え時はもとより普段からPHを主とする水質のコントロールが欠かせないようです。

なるほど。 "いかに固体の美しさを引き出すか" の試行錯誤の結果、ベアタンクでの高温飼育、ディスカスバーグ、頻繁な水換え、という飼育方法にたどり着き、現在に至ってるわけですね。そして、水質コントロールのスキルと手間隙が、「ディスカス飼育は難しい」の最大の原因となっている、と感じました。

 というわけで、ディスカスとその一般的な飼育スタイルについては、大まかにですが分かりました。
次回は、この情報を元に水草水槽で飼育するための方針を検討することにします。


 

飼育方針を決めよう

 ディスカスを水草水槽で飼うための、最大の問題は、

  ・高水温
  ・ディスカスバーグ

の2つですね。高水温では水草が参ってしまいますし、ディスカスバーグのように高タンパクな餌は水を汚すのが早く、また水草水槽では残り餌の掃除が大変です。
 とはいえ、水草水槽で飼うからにはこれらをクリアしなければなりません。というか、ディスカスを水草環境に慣らさなければなりません。でも水温24度〜28度で餌を乾燥フード中心にしても、ディスカスはちゃんと育つんでしょうか?
 まずはそれを調べてみました。

 まず水温ですが、高水温にすると新陳代謝が活発になるため成長速度が速くなり、ブリードを目的とした場合有効ですが、それ以外で高水温に保つ必要は今のところ見つけられません。なので、とりあえず問題は無しと判断します。
 次に乾燥フードですが、いわゆるディスカスフードといわれている市販の餌の事です。色々ネットで調べてみると、どうやら乾燥フード中心で育てておられる方もいるようです。そもそもディスカスの為の栄養を考えて作られたフードですし、これをディスカスバーグに混ぜている方も多いことからも、栄養面は充分のようです。ただ、食いが悪い(慣らすのに手間がかかる)のと、ディスカスバーグのように自分好みの配分でビタミン類を混ぜたり、薬を混ぜて与えたり、というような事ができず、副食的な使われ方が多いようです。

 というわけで、「ディスカス単体の美しさ」 やブリードに拘らなければ、水温が低くても、餌が乾燥フードでも十分飼育できるようですねっ。
とはいえ、やはり水草水槽での飼育では 「ディスカス単体の美しさ」 に拘る事は難しく、ベアタンクでの飼育に比べ、ある程度妥協しなければいけません。(例えば保護色による暗化等)

 さて、これで水草水槽でディスカスを飼える事はわかりました。あとは収容数。何匹飼うか、を決めておきましょう。確かディスカスは縄張り意識が結構強いため、多少過密飼育ぎみにしないと "いじめ" が発生するんでしたね(海水魚みたいですね)。なのに寂しがり屋なところもあり、ある程度群れてないと "怯え" て拒食症になったりするそうです。うーん、デリケートな奴め。
 我が家の水槽は120cmとはいえ、すでに雑居水槽となっており、ディスカスはそこへ追加するわけです。本来なら10匹くらいどーんと飼いたいところですが、フトコロ事情も加味すると、多分3〜4匹になると思います。

 さてさて、次は水草水槽にディスカスを入れた場合の問題点を考えてみましょう。
今の時点で思いつくのは、

  ・水草の食害
  ・えび!!

ですね。これは確かに問題ではあるんですが、、もう、しょうがないっ。ずばり諦めます!もう少し具体的に書くと、
 水草については、どんな水草を食害するのかよくわからないのでとりあえず入れてみて、あまりにも食害がひどい物は目立たない個所に植えることにします。
 エビについては、エビファンには反感を買いそうですが、ディスカスの副食として割り切ることにします。なんとか全滅しないように隠れ家を増やす事はしてみますが、、、
 かぁ〜、この問題、対策も何もないですね〜。。

 というわけで、ディスカス飼育の方針は、下記の通りとしました。

【ディスカス飼育方針】
 ・水草の中を優雅に泳ぐディスカス、を目指す。固体の発色やブリードには拘らない
 ・収容匹数は3〜4匹とする
 ・本水槽に導入する前に、トリートメントタンクで環境に慣らしていく
 ・餌はテトラのディスカスフードを中心とする(トリートメントタンクで徐々に慣らす)
 ・水温は、24度〜28度の間とする(トリートメントタンクで徐々に下げてゆく)
 ・水草、エビの食害については、ディスカスの為、と割り切る

 いや〜、なんか具体的になってきましたねぇ。
次はいよいよディスカスに併せた水槽環境を作ってゆきます。


 

環境を作ろう

 さぁ、いよいよディスカスに向けた環境を作ることにします。
 とはいってもそんなに難しい事は考えていません。要は下記3つのポイントをうまく押さえたレイアウトにすればOKかなー。と思っています。

  (1)照明は暗めに : ディスカスはあまり明るい環境は好みでないようです。
  (2)水深は深めに : あの体高ですからね。水深は深いほうが良いでしょう。
  (3)水流は弱めに : 水の流れが緩やかな方が、本来の環境に近くなります。

 これを、今の120cm水槽で出来る限り実現していきます。とはいえ、他の魚とも混泳するし、水草も植えるので、全面的に上の3つを反映させるわけではありません。
 まず、左右のメタハラを、100Wから70Wに落とします。そして水槽の一番端まできっちり光が届くくらいを目安に、メタハラをスタンドの端の方に寄せます。すると丁度水槽の真中に光の切れ目ができて少し暗いゾーンができあがります。
 続いて、その真中エリアには、大きな流木(詳しくは 思いつくままに-AQUA編(流木お買い上げ)- をご覧下さい)を置きます。この流木は結構大きく、また陰性の水草をたくさん活着させておきます。(詳しくは 思いつくままに-AQUA編(水草お買い上げ Pert2)- をご覧下さい)これが結構な影を作ってくれるため、両サイドに比べて結構暗くなります。これでとりあえず、上の2番をクリア!

 さらに、この流木はそれだけで充分存在感があるため、ここには他に水草を植えません。なので、この流木の周りの砂を薄く敷くことで、他よりも水深を稼ぐことができ、なんとか 上の2番をクリア!

 そして、3番の水流について。水流が一番強いのは、なんといってもフィルターからの排水パイプから出た直後のゾーンです。なので、そのゾーンを小さくしてみます。
排水パイプの図
まず、絵のようにEHIMEのパイプを、普通(推奨されている)の使い方とは逆に接続し、縦長の方に穴を開けます。これで、排水されるエリアが横から縦に変わります。
 さらに、これを水槽の一番端に設置することで、真中エリアには直接排水パイプからの水流が流れないようにします。とはいえ、全く水が流れないと淀んでしまうので、ここらへんは様子を見ながら随時調整していこうと思います。

 次は水質についてです。
 まずPH。これは中性〜弱酸性を保つようにします。今のところセラミックサンドを使う予定ですが、場合によってはピートやADAのソイルで弱酸性にもっていくかもしれません。これはしばらく様子をみつつ、どうするか考えていくつもりです。
 次にGH。うちの環境ではこれが一番の問題ですね。セラミックサンドは約2dh程GHを上昇させます。家の水道水は4なので、6くらいにはなってしまうということです。果たして、このGH6という数値がディスカスにとってどうなのか?これはトリートメントタンクで様子をみてから判断したいと思います。もし6でNGなら、これまたピートやソイル、又はゼオライトで対応するか、セラミックサンド自体の使用を諦めることにします。

 最後に温度ですが、これはもう水草や他の魚に合わせて26〜27度に設定します(要は今と変えません)。

 というわけで、出来上がったのが下の写真です。露出をあげてるので明るく見えます(飛んじゃってるとこもありますね。。へたPですみません。。)が、実際は、流木の辺りはもっと暗いです。
 ちなみに、水槽の両端の淵に見えるグリーンのパイプが排水パイプで、真中辺りにあるパイプが吸水パイプです。

ディスカス用レイアウト
Phot by AHIRU

 いかがでしょう。なかなか良いカンジじゃないですかっ。すっかり自己満足の世界ですが、気に入ったのでこれで良いのです。
 ちなみに水質は、PH:6.7くらい、GH:6 でした。 あとはこの環境がこなれてゆくのを待ちつつ、水質を調整(もう少しGHを下げたい)してゆきます。

 次はトリートメントタンクの環境作りですね。


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送