サイフォンOF導入記

 ここでは、120cm水槽の濾過システムを、サイフォン式のオーバーフロー(OF)に変更するまでの経緯を綴っています。

  きっかけ
  空気抜きの仕掛け
  サンプ小屋制作
  サイフォンBOXと濾過層
  次ページへ
  INDEXへ


 
きっかけ(2005.10.03)

 オーバーフロー(OF)システム。 アクアリウムをやってる方なら、一度はやってみたいシステムですよね〜。
濾過層大型化による総水量の増加は水換え頻度を減らせそうですし、そもそも濾過層の掃除が簡単になります。(密閉式は濾材取り出すのが面倒。。) 面倒臭がりなfakerにとってはコレ、かなり魅力的です。

 それに、ヒーターやサーモセンサー等の周辺機器を濾過層に移す事で、メイン水槽側の構成がとてもシンプルになりますっ。 「給排水パイプ以外なんにも無し!」 これってインテリアとして水槽を位置付けた場合、とても重要です。

 水草水槽でOFにしている方ってあまり多くなさそう(co2が逃げるので)ですが、うちの場合収容魚数も多く、最近は濾過不足が原因っぽい白濁がずっと続いてるんですよ。 なので、これを機に前からやってみたかったOFシステムを導入することに決めましたっ!

 ちなみに、我が家の水槽はガラス水槽なのですが、これを変更するつもりはないので、OFの仕掛けはサイフォン方式(外掛け式とも言いますね。)でやります。 これにはいろいろと不安要素もあるのですが、まぁそこは試行錯誤でカバーってことで、これからやってく中で解決していこうと思います。

 というわけで、サイフォンOF導入記のはじまりですっ。


 

空気抜きの仕掛け(2005.11.16)

 サイフォン式のオーバーフロー(OF)のネックは、なんと言ってもサイフォン切れですよね。
 一度サイフォンが切れてしまうと、普通は元に戻りません。なのでその場合は即座に給水を止めるか、サイフォンを復活させなければなりません。

 サイフォンが切れてしまう最大の理由は空気溜まりです。これは負圧により水から空気が出てきてしまったり、何らかの原因で巻き込んでしまった空気がパイプ内に溜まってしまう現象で、これを放っておくと空気溜まりが多くなってサイフォンが切れてしまうわけですね。

 そこでまずは、この空気溜まりを常時抜き出しつつ、万が一サイフォンが切れてしまった際に復活させる仕組みを考えて見ましたっ♪

サイフォンのエア抜きと自動復活の仕掛け

 これがfakerの考えた仕掛けです。ポイントはフロートスイッチとポンプですね。
このポンプを稼働することで、強制的にサイフォンパイプの中の空気を抜いてしまうというわけです。 サイフォンパイプはT字の継ぎ手を使って、立ち上がりから下へ落ちる方に空気溜まり用のスペースを設け、その頂点にポンプへのホースを接続します。

 一度サイフォンが有効になれば、このホースからも水が落ちるので、その勢いに乗って空気溜まりに来た空気も一緒に落としてくれるはずです。(絵の赤い矢印)
この仕組み自体は、エアホースなどで実践されているのと同じですね。(違いはホース径の太さだけ) しかし、この仕掛けの場合は、ホースの先にポンプを繋げてるところがミソなわけですよ。

 普段はこのポンプ、通常は稼働させず、サイフォンが切れてしまった場合だけ稼働させるんです。 その場合だけ強制的にパイプ内の空気と共に水を吸い出すことでサイフォンを復活さるわけです。
最初の一回はさすがにポンプだけでパイプの中の空気を全て抜けるか微妙ですが、一度ポンプとパイプを繋いでいるホースに水が入ってしまえば、次回からはイケるはずです。

 そして、サイフォン切れを感知してポンプを稼働させるトリガーとなるのが、サイフォンボックスからサンプ(オーバーフローシステムの濾過層として使う方の水槽のことをサンプと言います。良く海水魚をやってるHP等で目にしますね。)へと水を落とすパイプと、フロートスイッチの役目となります。

 まず、サンプへ落とすパイプの上部に細く短いスリットを入れます。 大抵落ちていく水はパイプより水位が少し上になりますので、多少スリットを入れてもスリットの下側が基準水位にはならない(ハズ)です。(絵の黒点線のところですね。)

 サイフォンが切れて本水槽から水が来なくなってしまうと、サンプ内の水はこのスリットを通して落ちてゆき、最終的にはスリットの下側が最上位の水位となります(絵の赤い点線のところですね)。

 これで通常の水位とサイフォンが切れた後の水位に差が作れるので、(黒点線と赤点線の間が差分となります)ここにフロートスイッチを仕掛けると、通常水位(絵の黒点線)からサイフォン切れ水位(絵の赤点線)に水位が下がるとフロートスイッチがONになり、ポンプが稼働することで自動的にサイフォンを復活させることが出来るようになりますっ。

 ただ、サイフォンが機能している時もスリットを通して水は落ちるので、それでもまだパイプより上に水位が来るように、また、サイフォンが切れてから復活するまでにメイン水槽が溢れないようにする為に、水量やサイフォンボックスの大きさを調整する必要がありますが、まぁ、この辺は現物合わせのトライ&エラーで対応ってことで、とりあえず空気抜きの仕掛けはこれで行こうと思いますっ!

2005.10.08
 フロートスイッチの位置を本水槽側に設置することにしました。
 サイフォンボックスが効いていても、サイフォンで排水される量より濾過層から戻る水量が多くなった場合を考えると、やはりスイッチは本水槽にセットしないと不安が残るからです。
「本水槽の水位が上がった場合にメインポンプの電源を落とし、かつ(原因がサイフォン切れの場合を考慮して)エア抜き用ポンプの電源を入れる」
このようにした方が、サイフォン切れの場合でも別の要因でも本水槽から水が溢れる事はなくなりますからね。
 それに、パイプにスリット入れるとかの余計な手間も省けます。


 

サンプ小屋制作(2006.05.22)

 いや〜、すっかりご無沙汰しております。前回から半年も経っちゃってますが、ようやくアクアを再開しました。。 で早速ですが、このG/Wでサンプ小屋を建てましたのでご報告ですっ。

 これまで濾過器はテラスの物置に設置していたのですが、サイフォン式のOF(オーバーフロー)に変更する際、サイフォンボックスと濾過層もテラス側に設置するするつもりでいました。ただ、その為には今の物置は小さすぎるし、場所の都合上ルームエアコンの室外機が邪魔で市販の物置を設置できそうになかったので、作ってしまうことにしたんです。

サンプ小屋全景
 で、できあがったのがこの逆L字型の小屋です。(写真クリックで少し大きな写真が開きます
柱と壁と底面は2×4、扉と右側の屋根は1×4を使ってます。

 下の部分は、左側が濾過層を置く部屋で約130cmくらいあります。ここは後ろが窓なので、背を高くできなかったんです。扉は上に引き抜いて取り外せるようにしました。写真の左側、緑のカラーボックス(衣装ケース)の隣に引き出しのようなのが2個重ねておいてありますが、これが引き抜いた扉です。
 本当は引き戸の予定だったんですが、扉を逃がすスペースを開けずに支柱を立ててしまったんですね〜。気づいた時にはもう支柱を立てた後で、直すのが面倒だったのと、開き扉は何かと邪魔に思えたのでこのような形にしました。

 右側は、上の部屋がサイフォンボックスを置く部屋で、水槽のある室内と繋がっています。ここには観音開きの扉をつけましたが、今考えればここも引き戸(左側へスライド)にすれば良かったかな。
 ちなみに、濾過器は室内に移したのですが、メタハラの安定器は早速ここに設置しました。(写真で右側の壁に掛けてある銀色の箱がそれです。)

 そして、その下側にはルームエアコンの室外機とミドボンを設置しています。室外機はもともとここにあり、こいつの位置を動かせなかったのでこんな逆L字の小屋になってしまったんです。そんなわけで、ここには扉を付けていません。底板を付けてあるのは小屋の強度を増すのが目的です。

 さらに、小屋の室温を下げる為に上下の部屋をエアダクトで繋ぎ、下に換気扇、上にスプレッドファン(空気を拡散させる為の送風機)を付けました。これらはどちらももらい物です。スプレッドファンは全然考えてなかったのですが、せっかくもらったので付けてみました。
 この小屋は扉を閉めると結構密閉されるので、下の部屋で換気扇を回せば、上の部屋と繋がってる室内から空気を取り込むはずです。室内はエアコンが効いてるので、これをスプレッドファンで拡散させつつどんどん排気させればいずれ小屋の空気も入れ替わり、室温も下がるでしょう。(換気扇が止まってる間はどうなるかがちょっとわからんですが。)

 そんなわけで、ようやくサイフォンボックスと濾過層を置く場所ができあがりました。次回はいよいよサイフォンボックスの作成かな!?


 

サイフォンBOXと濾過層(2006.09.26)

 ようやくサイフォンボックスと濾過層の記事をアップできる日が来ましたよ〜。
 どちらも衣装ケースを流用しました。また、サイフォンボックスには濾過層からの戻り水を一旦為る為のエリアも儲けています。これは単純に水量を増す為なんですが。

 では早速写真をご覧下さい。
濾過層 サイフォンボックス サイドボックス


 一番左の写真は濾過層です。仕切り方は色々考えたのですが、一番簡単な2層式にしました。衣装ケースって意外とやわいので、水を入れるとたわむんですよね。それを考慮して仕切り版を付けるのは難しそうだし、たわまないほど強力に仕切り版を接着できるかも分からなかったし。。
 で、一番下にメインポンプとつなげるための穴をあけ、パイプを出しています。パイプの太さはポンプに合わせてPV16にしています。ちなみに、このパイプはバルブソケット(オス)と水栓ソケット(メス)で、間にゴムパッキンを噛ましてあります。 なのでシーリングしなくても大丈夫かと思ってたのですが、水を入れたら漏れました。。(この手の加工には無条件でバスコーク! ですね。)

 真中の写真はサイフォンボックスです。ちょっと複雑に見えるのは、本水槽への戻りをポンプから直接ひかず、一旦このボックス内に溜めているのと、本水槽との連絡を給排水共に2重化してるからです。
 左上の太いパイプは、濾過層へ落とす為のパイプで太さはPV40。このパイプは普通にエルボをつなげてバスコークでシーリングしています。というのも、この太さの水栓ソケットが無かったからです。
 続いて、右上の小さなプラケースから衣装ケースを貫いて出ている2本のパイプ。これが本水槽に戻すためのパイプです。太さはPV16。 2本付けたのはいわゆる冗長化です。(結局1本しか使わなかったけど。。)
 最後に右下で縦に並んでいるパイプ。これが本水槽から水を引き込む為のパイプです。太さはPV25。まぁ2本あるし、これくらいの太さなら余裕でしょー。なんて感じで、特に水量の計算とかはしてません。(おかげで実際のセッティング時に苦労しました〜。。)

 右側の写真は濾過層からの戻り水を本水槽へ入れるためのボックスです。といってもご覧の通り元は外掛けフィルターです。外掛けフィルターのポンプを取り除いた後の穴に、PV25用の水栓ソケットがピッタリハマります。(ポンプを固定する為の出っ張りを削る必要がありますが)
そして、その水栓ソケットにはPV16の水栓ソケットが、これまたピッタリハマるんです。ま、どちらもバスコークでしっかりシーリングする必要はありますけどね。
で、PV16の水栓ソケットにPV16のパイプを接着して、ホースをつないでできあがり。

 さぁ次回は、フロートスイッチとリレーについてですぞっ。


SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送